松本を起点とする大糸線の中央、信濃大町から北寄りは日本で最も雪の深い地方です。 やわらかな朝の光に包まれた小谷村(おたりむら)の清楚な雪景は雪国育ちの私にとって、ノスタルジックな感慨と共に清らかであたたかな気持ちを呼び起こしてくれます。 手前の小枝にかすかに残った新雪のきらめきにも希望が感じられ、静かながらも新たな生命力がふつふつと胸にわき起こってくるのを覚えます。 世情の様々なストレスを洗い流し、すべてをつつみこんでくれる、まか不思議な雪の力。